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- 2025.02.05 プレス
〇 RGBとCMYK ~販促品・ノベルティが、指定通りに仕上げるために~
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○「RGB」と「CMYK」。カラーモードの違いを知って、イメージ通りの印刷を実現するには
企画からデザイン、アイテム選びまで苦労の末に発注した販促品やノベルティなのに、いざ完成品が届いてみたら、なんだかイメージしていた感じと違う……という声を耳にすることがあります。
理由の多くは「色」に関するもので、
「注文時の色と出来上がったアイテムの色が異なる」
「モニターで見たときは鮮やかで綺麗だったのに、印刷したら色が暗く沈んでいる」
などの不満が生じるケースも少なくありません。
完成・納品後のトラブルは絶対に回避したいものです。そのためには販促品やノベルティなどのカラー印刷において、イメージと仕上がりとの差を防ぐ必要があります。
そこで今回は、「なぜ、完成品の色味が変わってしまうのか?」、その原因と対策をご紹介します。
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① 販促品・ノベルティが、指定通りに仕上がらない理由
販促品やノベルティ、フライヤー、各種商品を注文、完成品を確認したところ、色や仕様が「指定とは違っている」ケースがあります。その原因は様ざまですが、主に以下のような事例が多いようです。
◇販促品やノベルティがイメージと異なる理由
・パソコンモニターと商品で色の表現方法(カラーモード)が異なる
→パソコンモニターは「RGB(赤、緑、青。光の三原色)」で、印刷物は「CMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)」で色を表現。そのため、パソコンやスマートフォンで商品原稿を考案・作成すると、成果物(印刷物)と色が一致しないケースが生じる。
・印刷するアイテムの種類や素材に左右される
→印刷を行う素材によって、色の発現が異なる。たとえば紙の場合、種類(光沢紙、マット紙、普通紙など)が違うと、インクの付き方など、同じ印刷設定、同じ印刷機、同じ印刷データでも色味が変わる
・印刷所によって、印刷機器の種類、性能や設定が変わる
→印刷機器には種類があり、性能や設定によって色味が異なるケースがある。主な機器と性能は次の通りです。
▽オフセット印刷:書籍、雑誌、パンフレット、ポスターなど、最も幅広く使われている印刷方式。高精細な印刷が可能で、色の再現性が高い。
▽デジタル印刷:大きく「トナー方式」と「インクジェット方式」に分けられ、最も幅広く使われている印刷方式。書籍、雑誌、パンフレット、ポスターなど幅広い製品の印刷に用いられる。トナー方式はコントラストのはっきりした高品質の印字が可能。インクジェット印刷は、多くの用紙に対応し、また色数の制限もないため、写真やグラデーションの印刷にも適している。
▽凸版印刷(活版印刷):印刷部分が、そうでない部分よりも高い印刷版を使った印刷方式。かつては主流だったが、現在はラベルやシール印刷に用いられている。
▽凹版印刷(グラビア印刷):版に凹みを作った版にインクを流し込み、紙やフイルムに印刷をする方式。高品質なカラー印刷が可能。
▽孔版印刷(スクリーン印刷):穴を開けた版に、インクを擦りつける印刷方式。様ざまな素材(ガラス、プラスチック、合成樹脂、金属、布ほか)、ほとんどの形状(瓶やコップといった円筒形をはじめ、円錐形・曲面など)にも印刷可能なため、販促品やノベルティ、グッズでも利用される。
・印刷する日の天候(気温、湿度など)に左右される場合がある
→気温、湿度などが印刷対象(素材)やインクに影響を与える。たとえば紙の場合、湿気によって膨張し、印刷位置がずれる。インクはが乾きにくくなると裏写りや汚れが発生。逆に乾燥が酷くなれば、色ムラや定着不良が起きやすくなる。
・印刷担当オペレーターの違い
→オペレーターの経験や判断が、仕上がりに影響を与えることがある。たとえばベテランのオペレーターは技術力が高く、印刷機微細な調整(インク濃度、ローラーの圧力、紙送りの速度など)も可能なため完成度があがる。
・照明器具の光によるモニター等の見え方の違い
→電気器具には「白熱球」「蛍光灯」「LED電球」といった種類があり、たとえば明るい暖色系から青みがかった寒色系まで、それぞれ光の色が異なる。
・モニター画面の見え方が異なる
→利用するPCやタブレット、スマートフォンのモニターは、メーカーや機種ごとにカラーマネジメント(光の加減、色の表現ほか)が違う。そのため同じデータを見ても、利用機器が異なれば、相手の目には同じ色に見えていない場合がある。
・個人による見え方の違い
→それぞれの色彩感覚によって、見え方が異なるケースがある
数ある原因の中で、特に多いのは「色」についてのトラブルです。色味の違いは各種アイテムの完成度に影響を与えます。発注・希望に沿った販促品・ノベルティを作るためには、まず制作に用いられる機器の「色の表現方法」が異なることを理解し、イメージ通りのカラーに近付ける工夫が大切です。
次回予告 ②入稿時のモニター画像と「色の合わない」完成品について ご紹介いたします!